二俣和紙

金沢市の希少伝統産業の一つ、加賀二俣和紙。歴史は古く、起源は千三百年前。平安時代には「延喜式」に紙を納めるべき国としてその名が挙げられ、藩政時代には献上紙漉場として加賀藩の庇護をうけるなど、その質の高さはまさに折り紙付き。たまる庵の二階、本来押し入れがあった場所に、築百年の料亭町家などの別物件から流用した材料で違棚や天袋、板床をしつらえる。床脇が対照的な新旧の床の間。床壁に貼られた二俣和紙が、二つの部屋のコントラストをより際立たせる。

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